法律改定のお知らせ【31回】

by | Aug 1, 2014 | 連載記事 | 0 comments

2014年4月末に重要な法律改定がいくつか発表されました。どれもとても大きな法律改定ばかりです。今月号ではそれらの改定内容について説明致します。

1. Labour Market Opinion
2. Canadian Experience Class
3. Federal Skilled Worker Class
4. Federal Skilled Trades Class

Labour Market Opinion

Employment and Social Development Canada (“ESDC” – 前HRSDC) の大臣は、2014年4月24日付けで飲食業関係の雇用主にLabour Market Opinion (“LMO”) 発行を一時停止すると発表しました。その理由は二つあり、一つ目は「雇用主がまず先に雇用すべきは外国人ではなく、カナダ人、或いは移民の人達である」ということ、二つ目は「過去幾度も外国人雇用に関する悪質なLMOのケースについて国レベルで注意喚起をしてきたにも関わらず、虚偽の内容でLMOを申請し、外国人を多数雇用する飲食関係の悪質な雇用主が絶えないため、早急に事実調査を開始する」ということです。調査が終了するまでは審査再開の目処はない、とのことです。

従って4月24日以降は飲食関係のLMO申請審査が全て(新規・審査中のもの含め)一時停止となりました。また飲食関係のPositive LMOが既にESDCより発行されているが、Citizenship and Immigration Canada (“CIC”) にWork Permitを申請していないケースについてもLMOの効力を取り消すとのことです。今回の発表の中で幾度か「飲食業界」という言葉が使われていますが、具体的なNOC(職種コード)リストを見ると実際には飲食業界だけでなく、セールスやマーケティング、ハウスキーパー、ホテル業界など、その他の業界も含んでいます。従ってLMOを申請される際には十分に注意が必要です。LMO審査停止の職種リストはESDCのウェブサイト、或いは弊社ウェブサイトのニュースより確認することができますのでご参照下さい。

Canadian Experience Class

2013年11月初めに発表されたCanadian Experience Class (“CEC”) に関する新しい改定では(一部の職種を抜かし)、2013年11月までに12,000件のCEC申請を受理するとのことでした。しかしながら2014年5月1日よりCEC受理数の上限が再度リセットとなり、12,000件から8,000件となりました。昨年発表された6つの職種については引き続き今期もCEC申請の受け入れを停止とし、その他のNOCレベルBの職種についても昨年と同様に一つのNOCコードにつき受け入れの上限数が200件と定められています。
CECでの移民受け入れ総数が4,000件減少となったことで、CECでの移民申請は更に難しくなることが予想されます。申請資格を満たしているか否かを正確に判断すること、申請するタイミング、また申請するとなれば完璧な書類をCICに提出すること、これら全てが成功の鍵となります。

Federal Skilled Worker Class

2014年5月1日付でFederal Skilled Worker Class (“FSW”) についても新しい法律が適応となりました。申請可能なNOC(職種)コードリストは前期の24よりも大幅に増加し、今期は50となりました。但しこのカテゴリーの受け入れ総数は25,000件、またそれぞれのNOCコードにつき上限が1,000件と定められておりますのでご注意下さい。尚、Ph.Dカテゴリーでの申請の場合、受け入れ総数は500件となりました。終身雇用(要条件確認のこと)がある場合のみ、受け入れ総数に上限はありません。

Federal Skilled Trades Class

2014年5月1日付でFederal Skilled Trade Class (“FST”) は受け入れ総数が5,000件となりました。またNOCレベルBに該当する全90種のNOCコードがFST申請可能リストに追加されました。但し、それぞれのNOCコードにつき受け入れ総数は100件となりますので十分ご注意下さい。NOCコードの詳細はCICのウェブサイトにてご確認下さい。