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結婚移民

カナダ市民権、或いはPR(Permanent Residence)を保持している人と結婚、またはコモンローの関係となった場合、ご自身の移民権の申請をカナダ政府にすることができます。いわゆる「国際結婚」と呼ばれるカップルのケースですが、このカテゴリーほどドラマの多いカテゴリーは他にないのではないかと思います。今月は最近になってなぜか急増している、「カップルの不仲が原因でケースが成立しなかった」例についてお話します。

感情的な奥様

ある日、少しご年齢が高めのカップルが弊社を訪れました。「付き合って数ヶ月で結婚したんだ。WifeのPR申請を頼むよ。」ということでしたが、お話を伺ってみると奥様には日本に残されてきた子供が3人いらっしゃることが分かりました。そのお子様方も(カナダに来る・来ないに関わらず)健康診断を受診しなければならない旨をお話すると、奥様が急に激怒され、オフィスを後にされました。その後ご主人からお電話があり、「今レストランにいるのだが、もう一度彼女に話してくれないか」と一方的にお電話を渡され、その途端に奥様が大声で私に怒鳴りだしました。「私は子供とは一切関係はありません!もう主人とも一切話したくありません。あなたが主人と話をつけて下さい。」そしてご主人に携帯電話を渡し、レストランを出て行かれたそうです。これだけでも驚きましたが、その半年後、何と他の男性から「旦那さんから家を追い出された可哀想な日本人の女性をサポートしようと思っている」との連絡があり、お相手がこの女性であると判明しました。

申請の寸前で

カナダ人のご主人と日本人の奥様のケースの準備をしていました。準備の最中、奥様が数度「できるだけ早く申請したい」旨、私にリクエストされていらっしゃいました(具体的な理由は述べられませんでした)。私達も出来る限り早く申請書類を整え、お二人にご署名頂いて申請する段階に持っていけるよう、全力でサポートしておりましたが、いざ全ての書類の準備が完了し、あとはお二人にご署名頂くだけという段階になって、ご主人より一通のメールが届きました。「僕は妻の移民は一切サポートしない。申請は取り消して欲しい。」 念のため奥様の意思確認の意味も含めメールを差し上げても一切ご返信がありません。ご予約日が迫っていたため、どうしたものかと考えていたところ、ご主人より直接私にお電話がありました。「妻から連絡はいっていますか。」何もまだご返信がない旨お伝えすると、「実は先週妻がずっと浮気していたことが発覚した。即刻家から追い出した。彼女の移民は一切サポートするつもりはない。」とのことでした。驚きの展開に言葉を失いましたが、その後アシスタントの「綾さん、彼女が申請を急いでいたのはこのせいだったのかもしれませんね・・・」という言葉にハッとさせられました。

性格の不一致

カナダ人の奥様と日本人のご主人のケースを申請した数カ月後、奥様より1通のメールが届きました。「夫の移民申請を取り消して下さい。私達の結婚は大きな間違いであったと気付きました。私は彼のスポンサーにはなれません。」このメールを読んだ私は、奥様の一時的な感情の可能性もあると思い、念のため再度意思確認をしたところ、前回と同様の答えが返ってきました。ご主人からもメールでお二人の間に何があったかというご説明をして下さいましたが、やはり性格の不一致が原因のようでした。ケースはキャンセルとなり、残念ながらご主人の移民権取得はできませんでした。お二人は全く別々の道を歩んでいらっしゃいます。

未然に防ぐためには

いかなる理由であっても、ビザ関係が理由でご結婚されることは絶対に避けるべきです。焦らずにお互いのことをしっかりと理解し、まずはお互いの間に強い絆を築くことが、長い移民のプロセスを一緒に乗り越えていく上でとても大切なことであるとお考え下さい。また申請前に必ずお互いの法的な義務を知っておくことも重要です。もし英語がまだ苦手なら、英語と日本語で法的義務の詳細を説明できる弁護士や政府公認移民コンサルタントにコンサルテーションを依頼し、お二人共このプロセスを十分に理解してから申請するようにしましょう。