No. 57 – コンサルテーションについて(家族移民申請)

by | Aug 3, 2018 | 連載記事 | 0 comments

Sponsorship (結婚・Common-law)移民申請を考えていらっしゃる方で、「自分で申請するのは不安」「法律が頻繁に変わるので専門家に指示を仰ぎたい」「何からはじめていいのか分からない」「相手が申請に関してなかなか腰を上げて協力してくれない」といった理由などで弊社へコンサルテーションにお越しになられる方が日々いらっしゃいます。今回は初回コンサルテーションについての重要性についてお話致します。

お客様からお問い合わせがあり、是非会ってお話を伺いたいのですがというリクエストを頂いた場合、弊社では必ず「お相手の方とお二人でコンサルテーションにお越し下さい」とお願いしております。遠方にお住いの場合にはお二人と私とでSkypeを通じて、またお客様お二人が離れて暮らしている場合(例: 日本・カナダ)3者間でのGroup Skypeコンサルテーションをお願いしております。ここまで「お二人同席の上で」コンサルテーションをすることにこだわるのは、訳がございます。

過去お相手の方(スポンサー)と一緒にコンサルテーションにお越しにならなかった方で、後日「移民法に関する法的な義務などを相手に英語で説明できなかった」「私が説明したことに対して相手から綾さんに質問がある」というシチュエーションが多く見られました。このようなことになると、再度コンサルテーションをして同じことをもう一度お話する必要が出て参ります。従って弊社ではここ数年Sponsorshipのコンサルテーションにお相手の方がお見えになられない場合、お断りする場合もある旨、予めお伝えしております。場合によってはお一人に対してコンサルテーションをさせて頂いていますが、2回目からは有料である旨もお伝えしています。

お客様のみでなく、私にとってもコンサルテーションをお二人に対して行うことはとても大切なことです。お相手の方がスポンサーとなる資格を満たしていらっしゃるか否かという審査、移民申請のスポンサーになるということの法的義務、一概に「申請」と言っても様々なカテゴリー・条件があるということなどを私が直接説明するべきであると常々感じています。またカップルによってバックグラウンドが全く違うため(例: 年齢差・お付き合いしている期間・現状・今後の予定や希望・経済的な状況・犯罪歴など)、私がお二人のお話をじっくりと伺ってから、ベストなアドバイスをさせて頂くようにしています。

私達日本人が、外国人がどのようにして日本へ移住して永住権を取得するかということを知らないということと同じで、多くのカナダ人が外国人がどのようにしてカナダの永住権を取得しているかということを理解していないのが現状です。またなぜか多数の方が「結婚さえしていれば、申請すれば簡単に取得できる」「12ヶ月同居さえしていればCommon-lawになれる」と思っていらっしゃるようです。そしてインターネットに溢れる古い・間違った情報を元に申請を進めてしまって、最終的にRefusalやケースの大幅な遅延が原因でご連絡頂くことも多々ございます。

意外なところでこれも多々見られるケースですが、「今まで何百回と相手に移民申請の準備を始めて欲しいと言いましたが、何一つ動いてくれません。綾さん、夫のお尻を叩いて下さい。」という方もいらっしゃいます。私が申請の流れを説明し、書類の重要性や法的義務を説明し、最後にプランニングを立てる頃にはそのような方でも「まずい、これは早々にも指示に従って始めないと」という気持ちになられるようです。また私という第三者が間に入ることで、「相手との関係を乱すことなく、最後まで準備を進めることができました。本当にありがとうございました。」とお客様に感謝されたことが幾度もありました。

移民申請はその方(申請者・スポンサー)の人生に関わることです。Sponsorshipは一つとして同じケースはございませんので、まずは移民弁護士や政府公認移民コンサルタントにお話を伺いに行かれることをお勧め致します。お客様にサービスを提供する私共にとっても、コンサルテーションはとても重要なステップの一つです。