No. 61 – 最新情報

by | Aug 3, 2018 | 連載記事 | 0 comments

今月は2018年2月中旬時点での移民局関連の最新情報についてお伝え致します。

■配偶者国内移民申請に関する変更
移民局が国内申請におけるSpousal Sponsorshipの審査の遅れを問題視し、その遅れを解消する1つの方法として、2016年12月に新しいパッケージをリリースしました。新しいGuideにDocument Checklist、ならびに大半の申請書が新しいバージョンとなりました。一番大きな変更はDocument Checklistと言えます。2016年12月前までは提出を求められていなかった数々の書類が新しく加わったことや、以前は申請時に同封しなければならなかった申請書の一部が「申請後、オフィサーからリクエストがあってからの提出」となるなど、書類の提出の順番も変更となったため申請者の混乱を招いているようです。

その後も2017年6月、同年10月とDocument Checklistが変更になり、また最近では2018年2月14日にも変更となり、一部の申請書も新しいバージョンにアップデートされました。2018年3月15日までは1つ前のバージョンのDocument Checklistに則って準備をしたパッケージも受け入れるとの発表がなされています。

いずれにしても、度重なる変更の度に提出する書類や申請書のバージョンも異なっていくため、初めて移民申請をする方々にとっては「一体全体どの書類を準備したらいいのか」ということが一番の問題となっているようです。移民局はよりスムーズなプロセスを目指して申請書やリストを頻繁に変更しています。基本的に移民申請時には常に最新のバージョンの申請書、ならびに最新のバージョンのDocument Checklistに則った書類の提出を求められているとお考え下さい。

■個人移民申請の所持金に関する変更

個人移民申請される方で、Federal Skilled Worker Class、或いはFederal Skilled Trades Classのカテゴリーで申請される方はご注意下さい。移民申請時に証明する所持金の金額が若干増額となりました。移民申請の準備をされる前に、金額をしっかりと移民局のWebsiteにてご確認されることをお勧め致します。尚、「所持金」の定義は基本的に申請者、或いは配偶者が所持している現金(株なども含む)となります。不動産等は含みません。

Express Entryを通してCanadian Experience Classで移民申請をされる方や、現在有効なWork Permitを保持しており、雇用主から特定のJob offerを受領している方は所持金の証明が免除となります。

■Express Entryの動向

毎月約2回行われているExpress Entryの選考ですが、Federal Skilled WorkerならびにCanadian Experience Classの最低点は2017年5月に発表された、413点でした。但しその後は435点から450点程の間で選考が多く行われており、また点数がここまで下がるかということは今現在では不明です。2017年以降で410点台で選考が発表されたのは、これまで3回のみとなります。またその全てが2017年の上半期でした。従って410点以上の方はExpress EntryのProfileを登録しても望みはあるかもしれませんが、確実にInvitation to Apply(ITA)を受領したいのであれば、430点以上は必要であるとお考え下さい。

Express EntryのProfileは1年間有効ですが、その間年齢の増加に伴いExpress Entryの点数が減点となる場合、また反対に職歴の増加に伴い点数が増加する場合もございます。従ってしっかりと点数計算をし、「この日を過ぎた時点で点数が上がる・下がる」ということも把握しておこくことをお勧め致します。

2015年1月1日に発足したExpress Entryですが、年々ITA発行数が増加しています。2015年度は31,063件、2016年は33,782件、2017年は86,023件でした。移民局の大臣は移民の受け入れを増加することを発表しておりますので、2018年度も昨年度を上回る数のITAが発行されるとの予測がされています。

■常に最新情報に気をつけること
移民の法律やルールは本当に頻繁に改訂となります。しっかりとリサーチをし、プランニングをすることが一番の成功への鍵とお考え下さい。個人では調べられることも限界があるため、資格を持った弁護士、或いは政府公認移民コンサルタントにご相談されることをお勧め致します。