No. 84 – コロナウィルスの影響

by | Apr 1, 2020 | 連載記事 | 0 comments

全世界に広がるコロナウィルスの影響により、オンタリオ州も緊急事態宣言が発表されました。日々医療機関のパニック、失業、Social Distancingなどこれまで経験したことない状況が続いています。今月はコロナウィルスが移民申請・ビザ申請、カナダ入国などにどのような影響を及ぼしているのかということについてお話致します。

ご注意下さい:

ご存知の通り政府の発表内容は日々変化しています。下記内容は2020年3月23日時点でカナダ移民局(IRCC)が発表している内容となりますため、4月号発行以降に内容が異なる可能性がございますこと、ご理解頂ければ幸いです。

 

■カナダ移民局の現状

現在カナダ全土においてSocial Distancingが義務付けられています。カナダ移民局で就労している審査官やスタッフも最小限に抑えられているとのことです。従って移民申請・ビザ申請の審査には今後大幅な遅延が発生するとお考え下さい。

申請済みのケースについては(審査に遅延が見られるかもしれませんが)今後も審査を続行するとのことです。審査官からBiometrics摂取要求、追加書類や情報の提出が求められた場合、通常7日から30日間で提出することが一般的ですが、今回のみ特例として90日間という期間が設けられています。実際弊社でもExpress EntryでInvitation to Applyを受領したお客様のPR申請期間が60日から90日に自動延長されています。

これから申請するケースについては、コロナウィルスの影響により取得が不可能な書類などが出てきた場合にはその旨レターを審査官に書くことで申請可能となるとのことです。コロナウィルスが原因で取得が不可能となった書類を元にケースがRefusalとなることなない、との発表がございました。

 

■入国制限

現時点では、下記条件に該当する者でHealthチェックをパスした者のみ(コロナウィルスの症状が発症していない者のみ)、カナダ行きの飛行機への搭乗が認められています。

  •       カナダ国籍保持者
  •       PR保持者
  •       Protected Persons
  •       カナダ国籍或いはPRを保持する配偶者、未成年者がカナダに滞在している場合
  •       カナダ国籍或いはPRを保持する両親、義理の両親、法的保護者がカナダに滞在している場合
  •       カナダ政府のConsular Officerより書面にて再入国を許されている場合

家族がカナダに滞在している場合、その家族と血縁関係にあるということ、或いは法的に結婚、Common-lawという関係にあるということを書面で証明できなければなりません。またカナダに再入国した際には絶対に14日間は自主隔離をしなければなりません。

 

■既にカナダに滞在している場合

Working Holiday VisaやVisitor Record、Study Permitや雇用主限定のWork Permitでカナダに滞在している方も多数いらっしゃるかと思います。基本的に現時点でカナダ国外へ一旦出国することは、再度カナダに入国できる可能性を低くすることとお考え下さい(但し今後変更となる可能性もございます)。従ってこのままカナダに続行して滞在する場合には、オンラインにてビザの延長申請をしなければなりません。

カナダ・アメリカの国境にてFlag Poleをしてビザを取得するということは不可能となりましたのでご注意下さい。

カナダ国外申請にてPR或いはビザを申請し、既にConfirmation of PR或いはビザ承認レターを受領している方々がカナダに来ることは現時点では控えて下さい、との発表がございました。現在これらの方々の入国制限についての詳細を決定中とのことです。

Study Permitを保持し、UniversityやCollegeにて就学している方で、コロナウィルスの影響により学校が閉鎖となり現在オンラインにて就学を続行している方に朗報です。(卒業時の)Post-Graduation Work Permit申請時に注意すべきである「オンラインコースで就学した場合にはPGWP申請は不可である」という条項には該当しないとのことです。従ってオンラインコースで就学を続行しても大丈夫とお考え下さい。

■カナダが今一番力を入れていること

現時点でのカナダ国の一番のミッションは「国外に滞在するカナダ国籍保持者、PR保持者をどう安全な方法でカナダに再入国させるか、再入国させるためにはどのようなプロトコルを経なければならないのか」ということですので、それ以外に関する審査は優先順位が下がっているとお考え下さい。今後も新しいルールが発表されると思いますので、注意してニュースをチェックすることをお勧め致します。